2024年4月20日(土)
北海道恵庭市えこりん村にて、
ジャパンウールプロジェクト(JWP)協議会主催の
「2024JWPキックオフミーティング」が盛大に開催されました。
この一日は、羊毛産業に携わる牧場関係者と日本の繊維ファッション
関係者66名の参加者が一同に会し、JWPの取り組みを共有化し、
2024年度のキックオフが宣言されました。
午後11時から16時までのスケジュールは、
毛刈り職人(シャアラー) 山本雪さんによる毛刈りとスカーテイングの
デモンストレーションで幕を開けました。
オーストラリアの大会で上位に入賞するほどの技術を持つ雪さんは、
その卓越した技術で、参加者を驚かせました。
加えて、フリースの広げ方、その扱い方を含めたポイントについて
説明してくれました。
また、JWPの製造関係者から、スカーテイングで裾物、夾雑物(草、ごみ等)
を取り除く作業のポイントについても同時に詳しく説明され、JWPの羊毛の
品質向上に向けた改善策が提案されました。
(当日、きれいに刈られたえこりん村のフリースは、夾雑物等が少ない
素晴らしいものでした。)
自己紹介の時間には、参加者一人一人がこのプロジェクトに対する
熱い思いを語り、その情熱は会場全体に熱気をもたらしました。
昼食後のセッションでは、以下の基調トークが行われました。
森保染色の早川社長からは尾州産地一宮の水の特性についての説明。
木曽川の水は硬度か低い軟水で、羊毛織物の染色仕上げに最適であること、
竹内商店の竹内社長からは、生ごみ処理機「バイオくん」を用いた
裾物のたい肥化と再利用についてのプレゼンテーションが行われました。
北海道後志家畜保健衛生所の大庭千早様からは、飼養衛生管理基準に関する
重要な話がありました。
農場で感染症が発生した場合には大変なことになる。
各農場ではリスクを軽減するため、衛生管理基準を作成して、
①病原菌を持ち込まない
②区域内で広げない
③区域外に持ち出さない
という仕組みを構築することが必要であると強調されました。
イベントの締めくくりとして、約1時間のフリートーキングが行われ、
参加者は羊毛産業に対する熱い思いを共有しました。
今回のイベントを通して、参加者の共通の思いとして
「いい製品はいい原料から生まれる。今回のキックオフで皆の意識が高まった。
3年後のひつじ年にウール、ひつじのブームが作れるよう、このプロジェクトを
発展・活性化させる。」 ことを共有できたと思います。
関係者の皆様、ご苦労様でした。
(今回のイベント、キックオフは2019年を最初に6度目のトライヤルとなります。)
えこりん村HP えこりん村HP
えこりん村紹介動画「白羊」