あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては、健やかに新年を迎えられたことと存じます。本年も、羊毛産業協会をどうぞよろしくお願い申し上げます。
昨年を振り返りますと、経済情勢は依然として厳しいものでした。エネルギー価格の高騰、物価の上昇、為替の不安定さなど、我々の産業にとって試練の年でした。しかしながら、景気回復の兆しも見え、インバウンド需要の増加が見られました。これをチャンスとして捉え、さらなる発展を目指していきたいと考えております。
私ども日本羊毛産業協会は、羊毛製品の価値向上と普及に向け、開発・情報発信を行う羊毛産業の団体であり、日本繊維産業連盟に加入し他の繊維業界の各種団体と足並みを揃え経産省やその他の政府機関に対して繊維業界活性化のための要望や意見を提出する活動を続けています。
現在の世界情勢を見ますと、環境対策や社会的責任に対する関心が高まっており、繊維業界もその影響を受けています。これに伴い、持続可能な取り組みが求められています。日本羊毛産業協会では、サステナブル委員会を設置し、羊毛の魅力や価値、未来についての情報発信を行っております。また、使用済みの羊毛製品を繊維に戻し、再び羊毛製品にするリサイクル活動も推進しています。さらに、サステナブル委員会ではウールの訴求(繊維製品の情報開示ガイドラインに対してウールができること)をテーマにしたセミナーの開催も検討しております。
エネルギー対策に関しては、エネルギーの節約や効率化、再生可能エネルギーの導入などを進めております。また、人材難の問題に対しては、外国人労働者の技能実習生から育成就労、特定技能への切替の支援や教育支援を行い、繊維業界の魅力や将来性をアピールしております。
我々は、これらの取り組みを通じて、業界全体の持続可能な発展を目指し、日本及び世界の社会に貢献できるよう努めてまいります。本年も、皆様のご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。ありがとうございました。
2025年1月1日
日本羊毛産業協会 会長 富田 一弥