お知らせ
2025.12.18

井上省三氏 第141回忌法要を執り行いました

令和7年12月16日(火)、熱海の海蔵寺にて、「日本の毛織物工業の父」として知られる井上省三氏の第141回忌法要が厳かに執り行われました。本年も穏やかな晴天に恵まれました。

★IMG_1094
★IMG_1099
★IMG_1112
★IMG_1102
日本羊毛産業協会は、井上省三氏の功績を後世に伝え続けるために、この法要を毎年開催しています。井上氏は、革新と情熱をもって日本の産業界に多大な影響を与えました。その功績は、私たちの生活の中で息づいています。

井上省三氏は弘化2年(1845年)、山口県厚狭郡宇津井村(現下関市)に生まれました。明治2年(1869年)に木戸孝允と出会い上京、その後欧州へ留学しました。当初は兵学を学ぶつもりでしたが、産業の発展が重要であると考え直し、ドイツで毛織物の技術を学びました。明治12年(1879年)に帰国し、日本初の本格的毛織物工場である千住製絨所を開業し、その初代所長として尽力しました。

今回、海蔵寺の胸像背後にある経歴プレートを改めて確認いたしました。そこには井上氏が「省三塾」を開いて後進の育成に情熱を注いだことが記されています。氏は明治19年(1886年)12月14日、42歳という若さで病により逝去しましたが、その功績は今もなお語り継がれています。千住製絨所跡地及びこの海蔵寺に「東京千住製絨所初代所長井上省三胸像」が建てられています。

★IMG_1104
★IMG_1110
来年度以降も、経歴プレートに記された井上氏と海蔵寺との深い縁など、まだ知られていないエピソードを順次ご紹介してまいります。