世界のウール産業が中国・大朗に集結
2026年6月24日〜26日、中国・大朗(ダラン)にて第95回IWTO総会が開催され、日本羊毛産業協会として参加いたしました。大朗は世界有数のニットウェア生産地であり、世界のセーターの5着に1着を生産するといわれる「ニットの街」です。本総会には、世界の羊毛サプライチェーン全体から現地・オンライン合わせて238名が参加しました。
今総会のテーマは「持続可能な未来とイノベーション」。開会式では、IWTO会長が「羊毛は私たちの仕事であり、情熱である」と述べ、業界の結束を呼びかけました。中国紡織工業連合会(CNTAC)会長による基調講演では、中国の繊維・衣料産業が世界の衣料品生産の半分以上を占める規模であることが示され、AI・デジタル化、グリーントランジション、フロンティア科学が業界を大きく変えていくと指摘されました。また、国連食糧農業機関(FAO)が今総会に初めて参加し、「すべての繊維の背後には人間の物語がある」と、羊毛生産に携わる人々に光を当てるメッセージが寄せられました。
ウールの環境影響とトレーサビリティに関する共有枠組み「グリーンブック」が発表されました。イタリアのウール部門を中心にまとめられたもので、ウールの持続可能性の物語を業界自らの言葉で世界に発信し直すことを目的としています。EUのPEF(製品環境フットプリント)がウールを合成繊維より不利に位置づけようとしていることへの懸念や、より公正な評価基準への引き上げの必要性が共有されました。
チベットや山東省など中国各地の産地から、牧畜文化と結びついたサステナブルなサプライチェーンや、技術革新による産業の高度化の事例が紹介され、産地間連携とグローバル市場への対応が議論されました。


